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2020年1号 歯の着色とホワイトニング

2020年3月15日(日)

「歯の着色について」

歯科衛生士 西山 あづさ

 

着色ってなに?

着色はタンニンという成分によって最もよく起こります。タンニンは、緑茶やコーヒー、紅茶に多く含まれています。

タンニンはカルシウムや鉄のような金属イオンやタンパク質などと結びつきやすい性質を持っているので、タンニンに含まれる色素や有機物が歯の表面に沈着しやすいことが、着色の原因です。

これは、「ステインによる着色」と呼ばれるものの一つに当たります。ステインの原因になりやすいものはコーヒーやお茶の他に赤ワイン、チョコレート、ココア(ポリフェノールによる)、たばこ(ニコチンやタールによる)などが良く知られていますが、バナナ大豆商品など一見意外な物にもステインの原因になりやすい物質が含まれています。

また、歯垢が歯に付着することでも着色を引き起こします。

 

外部から着色させない方法

歯の表面はツルツルと滑沢です。滑沢なことで歯の表面に細菌がつかないようになっており清潔な状態を保てるようになっています。

その表面を研磨材などでゴシゴシと強く磨いてしまうと、細かな傷が付いてしまいます。するとその細かな傷に細菌や汚れがつきやすくなり結果として着色してしまいます。

コーヒーやお茶など様々な飲み物、食べ物にステインの原因が含まれていますが、これらを飲食した後にうがいや口をゆすぐことで着色の原因を洗い流し、着色を防止することができます。また、うがいが面倒だと感じる人はガムを噛むことで唾液の分泌を促進することができるので、程度は落ちますが着色を防止することができます。

 

着いてしまった着色を落とすには?

最も簡単なのはドラッグストアなどで売られているステイン除去アイテムを使用する方法です。

自宅ではできない方法として、歯の汚れや歯垢などを本格的に除去するには歯科医院でのクリーニングが一番です。歯の表面をブラシで磨いたり、ゴム製のチップで歯の表面の細菌と汚れを取っていきます。

 

歯の白さをキープする為のポイントは?

・コーヒーやお茶などのタンニンを含む飲食の後は口をゆすぐ。

・歯の表面を傷つけるようなことは避ける。(歯磨きの時に力を入れすぎない)

・歯垢や虫歯などによる歯の変色にも注意する。

・歯の汚れを除去したり漂白するアイテムや施術を活用する。

 

歯の表面を傷つけないように注意することも大事ですが、汚れを除去するには研磨剤入りの歯磨き粉が有効な場合もあります。生活習慣や歯の状況に合わせて上手に取り入れることがポイントです。

また、受付で販売しております「歯科医院専用 アパガードリナメル」はナノ粒子ハイドロキシアパタイトが歯表面の細かな傷を埋めて滑らかにし歯垢や着色を着きにくくします。さらにコーヒー、ワインのよる着色、たばこのヤニを浮かせて優しく落とし歯本来の白さとツヤを取り戻します。

着色の気になる方に特におススメします。気になる方は受付まで声をかけてください。

 

 自分自身では歯の変化に気づきにくいので定期的に歯科医院での検診をおススメします。

 当クリニックで保定(おさえておく)治療中の患者様におかれましては、保定終了後もご希望がございましたら半年に1回程度の検診を継続しますので是非ご利用下さい。

 

(参考文献 アパガードウェブサイト、ミュゼホワイトニング手帖ウェブサイト)

 

 

「ホワイトニングのお話」

歯科衛生士 鎌仲 麻亜子

 

 矯正治療を行って歯並びが綺麗になると歯の色を気にされる方が、当院にも多くいらっしゃいます。

 歯の表面の着色であればクリーニングで除去できますが、歯の内面まで変色してしまっている場合はクリーニングでは白くなりませんので歯のホワイトニング(ブリーチ)という方法をとります。

 ホワイトニングには大きく分けて二種類あり、歯科医院で受けるオフィスブリーチ自宅で行うホームブリーチがあります。

 

オフィスブリーチ

オフィスブリーチの方法は神経が生きているか死んでいるかによっても分けられ、神経が死んでしまった歯に行うのはウォーキングブリーチと言います。

歯の神経が死んでしまうと、歯の色が茶褐色に変色してしまいます。その場合は根の治療を終えた後、歯の中に漂白剤のペーストをいれます。変色の程度によっても異なりますが、ペーストを何度か新しいものに交換して経過をみていきます。

神経が生きている歯に対しては、歯の表面に漂白剤のペーストを塗って専用の光線を当てます。個人差はありますが、だいたい3~6回程の通院で効果が得られる事が多いです。

ホームブリーチに比べて短期間で効果が現れるというメリットがありますが、ホームブリーチよりも色が落ちやすいというデメリットもあります。

 

ホームブリーチ

まず歯型をとり、患者さんの歯並びにあった専用のマウストレーを作製し、漂白剤のペーストをトレーの内面に入れて歯に被せます。使用する薬剤の種類や濃度もよりますが、だいたい1日2時間程の装着を2、3週間継続します。

(smartwhite ウェブサイトより)

オフィスブリーチに比べて効果が出るまでに時間がかかりますが、効果が長く持続するというメリットがあります。

ただし、ホームブリーチで白く出来るのは天然の歯のみなので差し歯や詰め物をしている歯、神経が死んでしまっている歯は適応外です。

 

より効果を高めるために2つの方法を組み合わせて行うことも可能です。

例えば、最初にオフィスブリーチを行い、早期に効果を得た後でホームブリーチを行い効果を持続させることがあります。

 

注意点

どちらの方法も施術中、施術直後は薬剤の影響を受けて歯が着色しやすい状態になっているので、コーヒーやお茶、タバコなどは控えなくてはいけません。また、人によってはしみる症状が出ることがありますが、これは一時的なもののことが多いです。

 

ホワイトニングが気になっている方はぜひ、ご自身に合った方法を見つけてみてください。

 

(参考文献 一般社団法人日本歯科審美学会ウェブサイト、ストローマンパートナーズウェブサイト)

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